食育セミナーNo.177 かやくこ飯
秋は新米が出回るようになり、ご飯がおいしい季節です。人気があるこ飯料理として「炊き込みご飯」があります。関西などでは炊き込みご飯を「かやくご飯」と呼ぶこともありますが、かやくとは何かこ存じですか?漢方では、主成分の薬の効果を高めるために混ぜる補助的な薬のことを「加薬」と呼びます。そのことからこ飯に混ぜる薬味や具材を「かやく」と呼ぶようになったそうです。カップラーメンにも別袋で「かやく」が入っていることがありますが、これも同じ意味です。
「炊き込みご飯」と「かやくご飯」は、材料や作り方はほぽ同じです。かやくご飯のほうが関西の味付けなので薄口しょうゆを使用します。材料は、米にだしと醤油、みりんなどの調味料を加え、人参や大根、こぼう、鶏肉など細かく切った具材を加えて炊飯します。決まった具材はないので、その時にある野菜やお好みの具材を 入れることができます。秋が旬のきのこをたくさん使用したり、豚肉、牛肉、ツナ缶などでもおいしくできます。米(炭水化物)、 野菜やきのこ類(ビタミンや食物繊維)、肉類(たんばく質)と一品で栄養バランスが整うのも特徴です。さらに、余った具材で豚汁やみそ汁を作ると手軽にボリュームのある献立が出来上がります。